2007年2月26日(月)15:12

ドイツ環境相はEU憲法の目標に環境保護を盛り込むよう主張

ベルリン(AP)

ドイツのジグマー・ガーブリエル環境相は地球環境の保護を欧州憲法の目標に据えるよう主張した。社会民主党(SPD)所属のガーブリエル環境相はAP通信社とのインタビューでこの提案を明らかにした。「私たちはこの人類的課題の重要性を明らかにする必要がある」。これを憲法の目標に据えれば、EU加盟国の結束を強め、人々のEUに対する支持を高めることができるだろう。「これはEUにとってプラスとなるテーマだと思う」、と環境相は語った。

ガーブリエル環境相は、現時点では環境保護に関し残念ながらEU加盟国の意見が一致していないと述べた。EU加盟国の環境相は2020年までに欧州連合の二酸化炭素排出量を1990年比で少なくとも20パーセント、国際的な議定書の枠では30パーセント削減することで合意しているが、目標実現に向けた重要な要素、つまり再生可能なエネルギーの割合を最低でも20パーセントとすることについては、加盟国の多数の支持を得るに至っていない。これはとても残念なことだ、と環境相は述べた。

ガーブリエル環境相は、EU憲法に「地球環境の保護」という目標を盛り込むことは「EUの意思を一つにする」ことにつながるとの見解を示した。加えてこの文言はEUが地球規模の環境保護で指導的役割を担う意思を示すことになると述べた。

環境相はこの問題の重要性を核軍備競争と比較した。増大する世界人口の巨大なエネルギー飢餓を静め、数十億の人間が住めない地球になるのを防がねばならないと語った。

環境相はEU憲法の不透明な見通しを踏まえ、環境保護の目標をまずは3月末に予定されている、ローマ条約50周年記念の「ベルリン宣言」に含めるよう主張した。憲法に盛り込むのは「今日明日にできるものではないだろう」と環境相は認めた。

ガーブリエル環境相はEU内の抵抗も予測した。「支持も懸念もあるだろう」。しかしまさにこの問題こそEUに対する市民の支持を得るのに相応しい。環境保護は国民国家が単独では解決できない問題の一つなのだから。「市民にとってEU憲法とEUの付加価値がどこにあるのか、この問題で明らかになる」、と環境相は語った。

原題:Gabriel will Klimaschutz in der EU-Verfassung verankern




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